函館の若き鮮魚店主のつぶやき

函館の若き鮮魚商3代目若頭が、漁場や卸売市場で見聞した漁業者の苦悩を代弁して吐き出します。皆さん、魚を食べましょう。

2018/9/25 函館魚政小甲商店三代目若頭 小甲 芳信

スイマセン、どなたか水産庁が言う【クロマグロの資源保護】ってどこまでが保護なのか、教えて下さいませんかね?
ボンクラなボクでも解るように。

いえね、こちら函館周辺の海域じゃ、大量のマグロを海へ棄てているもんですから、ハイ。

えぇえぇ、もちろん漁業者の方々は要らないから棄てているワケじゃないんですよ。
マグロの漁獲枠等の規制があるので、泣く泣く海へ棄てざるをえない。

例えば、15㌔のマグロが捕れたとしても、漁獲枠超過などの問題も含め『30㌔以下は逃がして下さい!』ってお上よりお達しが出されてますんで、海へ返す。

しかしここで重要なことは、マグロが生きていれば『海へ返す』=『逃がす』ことに値するんですが、実際にはマグロの性質(生態と言った方が近い)上、殆どが水揚げと同時に、または既に死んでしまう。
それを海へ戻すのですから『逃がす』ではなくて『棄てる(捨てる)』になるんです。

かといって「だって死んでるから、逃がせないんだもーん!」なんて言って陸に上げちまったとたんに、罰金30万円かお縄チョーダイになっちまうんですよ。
規制でね?ホラ。

これは、実は笑い話しでもなんでもなく、現実に起こっている漁業者にとっての深刻な死活問題であり、彼らが莫大な経費を掛けて捕ったマグロをそのまま強制的に生ゴミにしてしまう水産庁の蛮行でしかない。
ついでに言うなら、水産庁が漁業者などにわざわざ生ゴミを作らせている現場を、ズルしてないか経費(税金)を掛けて海保がパトロールまでしているんですから、呆れ返って言葉もない。

ちなみに、海へ棄てているマグロの数って5匹や10匹のハナシじゃないんですよ。
この季節、日本海や太平洋(噴火湾)などじゃ1日50匹や100匹なんてのはザラ。
もちろんその全てが死んでいるワケではないけど、各地域の漁法などによるムラは顕著に表れているでしょう。

税金掛けて漁業者にも莫大な経費を掛けさせて、作り出すのは超ゴージャスなブランドの生ゴミ。
言いたい事の半分も書いてないけど、何か間違ってるだろ、コレ?

生ゴミを海へ捨てたら『不法投棄』でお縄チョーダイ。
死んでるマグロを海へ捨てたら『資源保護』になるのか?
水産庁さん、ボンクラなオレに解りやすくこの違いを教えてくれよ!ι(`ロ´)ノ

https://mainichi.jp/articles/20180320/k00/00m/020/115000c

https://www.hokkaido-np.co.jp/sp/article/217772

問題点についての追録

大きさに付いて、大きな(30㌔以上)マグロだけを捕る技術がないこと。
そして、他の魚を捕っていると高い確率で混獲してしまうこと。
また、各組合に決められたマグロ漁獲量を、マグロ船団1隻づつで分けると、1隻あたりの漁獲量が少なくなってしまうので、必然的に単価の安い小型は海へ戻す。
などが挙げられます。

さらには、魚種も魚の大きさも選べない定置網や小型大謀網などは、マグロが入らないようにしたり、マグロが逃げられるように改良すれば、他の魚の漁獲量はダダ落ちにります。

これだけではなくて、様々な諸問題が複雑に絡み合い、漁業者は困窮しています。

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