函館の若き鮮魚店主のつぶやき

またこの街の漁師が1人鬼籍に入られた・・・
馴染みの釣り具屋でもよく顔を合わせ、メバルを捕らせたら天下一品の根ワラを熟知していた方だ。

いつも肩を揺らして無愛想に話し掛けてくる姿とは裏腹に、人懐っこい笑顔を浮かべて、ボクに色々とこの海の事を教えてくれた。
春の宗八、夏のイカ付け、ブリの延縄、季節毎による漁模様の事を昔話しと共に楽しそうに話していたっけ・・・

晩年はお身体を壊し「ヤキが回っちまってムリが利かなくなった」と笑いながら仰っていたが、同時にフッと真顔になると「オレぁ死ぬ時ゃー船の上で死にてーんだ」とも・・・

先日、朝から連絡が取れなかった親っさんの船が沖合いで浮いていた。
一向に戻らない船に何度も電話をかけても繋がらない。
心配になった組合の方が、沖に出て船に近づくと、親っさんはすでに船の上で亡くなられていたようだった。

親っさん、これで本望だったのかなぁ?
まだまだ沖に出て漁を続けたかったんだろうし「ムリが利かない」とは言え、これからも波間に揺られて網上げてたかったんだろう。

病院のベッドで寝たきりの生活を極端に嫌ってた親っさんだから、親っさんらしいと言えば親っさんらしい最期だけど、これで本望だったのかなぁ?

親っさんにまた肩を叩かれて「おうっ!」「どんだぁ?」って、言ってもらいたいなぁ・・・


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