カレー専門店のメニューの謎

南アジア料理のお店に行ったとき、メニューを見て、意味が分からず面食らったことがあります。
このサイトでは、そんな複雑な用語の意味を個別に解説していきます。
カレー(curry)は、多種類の香辛料を併用して食材を味付け するというインド料理の特徴的な調理法を用いた料理に対する英語名です。
南アジアのように多言語地域では、それぞれの地域で多様な料理の呼び名が存在するわけで、curryでひとくくりにはできないようです。



「ベンガルカレーとバングラディシュカレー」
ベンガルはインド東部の州でバングラディシュはそこに接する隣国です。
国は違えど、言語など地域性は似ているので、厳密には異なる部分もありながらも、ベンガルカレーとバングラディシュカレーはほぼ同一のものと考えてよいと思います。
ちなみに、ベンガルの中心地がコルカタ(カルカッタ)で、 バングラの首都はダッカです。  


「キーマカレー」 
キーマとはヒンディー語で「細切れ肉」または「ひき肉」を意味する。
単に「ひき肉を使ったカレー」という意味で決まった調理法はない。
地域、宗教によって素材も調理法も多様でひき肉の肉団子を入れたカレーなど日本で見るキーマカレーとは印象が違う物もある。
ひき肉の他ナスやトマト、豆などを入れたりもする。
ちなみに日本の「ドライカレー」はキーマカレーを基本として日本で独特の発展をしたカレーライスのバリエーションの一つである。
「乾燥している」「汁がない」という意味なのでキーマカレーのように肉がない場合もある。

1910年頃、日本郵船の外国航路船「三島丸」の食堂で初めて「ドライカレー」を提供したと言われる。


  「コルマ」
北インドのムガル料理。 ヨーグルト、生クリーム、ナッツ類のペーストなどをベースに作られる。 使用するナッツは主にアーモンドかカシューナッツ、それに野菜や鶏肉 羊肉、山羊肉を使用し辛さを抑えたマイルドでクリーミーなカレー。  



「ムガル料理」(ムガリ料理)  
ムガル帝国=トルコ系イスラム王朝の料理。 主にナッツベースで濃厚なグレーヴィー。  



「カシミール」
東京上野の老舗カレー店「デリー」で考案された液状のサラサラしたカレー。 カシミール地方からの由来ではない。  



「サグ」 
ホウレン草やからし菜など青葉及びそのような葉菜を用いたカレー料理。 しかし本来ヒンディー語ではホウレン草のことを「パラク」という。 多くのインド料理店では「チキンサグ」(ほうれん草と鶏肉のカレー)と表記されているが 「チキンパラグ」と呼称する店もある。  



「ピヤザ」  
「ピヤザ」とは玉ねぎのこと。 すなわち玉ねぎベースのカレーをピヤザという。 ちなみにインドレストランでは「チキン・ド・ピヤザ」「~ド・ピヤザ」という メニューがあるが「ド」とは2のことで例えば「チキン・ド・ピヤザ」なら 玉ねぎたっぷりのチキンカレーということになる。  


「サフジ」  
野菜の蒸し煮、炒め煮のこと。 野菜に香辛料をまぶし、炒めたり蒸したりして食べる。 キーマカレーの付け合わせにも添えられる。 使用するスパイスはクミンシード、ターメリック、コリアンダー ガラムマサラ、パプリカ  



「ダルカレー」 豆を香辛料で煮込んだカレー。ダル=豆のこと。  



「カラヒ」 
パキスタンやインド北西部のパンジャブ地方で食べられる料理。 肉やトマト、玉ねぎを「カラヒ」という中華鍋に似た鍋で煮込む料理。  



「ニハリ」  
骨付き肉の煮込み料理。 一般的に羊肉を使うが稀に牛や鶏肉を使うこともある。 インドに住むイスラム教徒の人が食べる。 「かたまり肉のシチュー」のような物。  



「ハリーム」  
「肉の入った濃厚なシチュー」 コムギ、オオムギ、レンズマメ、肉は必ず入れる。 肉の形が崩れ、入れた材料と香辛料がしっかり混ざり合うまで7~8時間 じっくりと煮込む。  



「サンバール」 
  南インドの定番料理。 キマメと野菜を煮込んで作るカレー。
  キマメとはサンバールとラッサムには欠かせない豆のこと。
  とても硬く戻すのに一晩かかる。
  トゥールダルとも呼ばれる。
  ちなみに南インドでは「サンバール」をうまく作れることが良い嫁の条件とされる?!
  日本のスープカレーのルーツが「サンバール」であるという説もあり。



「ラッサム」  
南インドで日常的に飲まれているスープ。 トマト、タマリンド、黒コショウ、ニンニクで味付け。 辛味と酸味の強いスープ。  



「ゴーシュ」  
北インド料理。 水を全く使わず作る濃厚なマトンの炒め煮込料理。  







日本のカレー 完全攻略目論見 index


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